たかはし きみこ 千葉
- 共著『現代俳句を語る』(遊牧俳句会)
梅ひらく鏡はうからの出入口
帰雁の軋み三角定規の角つかう
舌骨のたしかにありて野火はるか
夏はじめ夕べ弟を繕い
夏銀河いつもどこかで壺こわれ
放射線科だれもが鶴を抱くように
古書店の奥はきっと真葛原
かなかなや亡き妹が紡いでいる
ふりかえる道を残して真葛原
哲学でも幾何学でもなく鶴歩く
寝返るに白葱一本の力
火縄銃抱え梟と同じ闇
包帯の傷み寒禽にならなりたい
梅ひらく鏡はうからの出入口
帰雁の軋み三角定規の角つかう
舌骨のたしかにありて野火はるか
夏はじめ夕べ弟を繕い
夏銀河いつもどこかで壺こわれ
放射線科だれもが鶴を抱くように
古書店の奥はきっと真葛原
かなかなや亡き妹が紡いでいる
ふりかえる道を残して真葛原
哲学でも幾何学でもなく鶴歩く
寝返るに白葱一本の力
火縄銃抱え梟と同じ闇
包帯の傷み寒禽にならなりたい