佐々木 幸子

ささき さちこ    千葉
早春がスキップで来る並木道
春雷のすべり落ちたる橅の森
美しき屑籠置かれ梅雨あがる
森の道どこ曲がっても初夏の声
雨去りしあとしっとりと春の草
小気味よく跳ねるシーソー夏来たり
夕暮れの海紫陽花の道が好き
草いきれ少女の日々の浮び来る
恐竜の骨格透けて冬銀河
ソーセージころころと焼き夏兆す
薔薇活けて学園にある畳の間
シャッターにポップアートや養花天
かたつむり校舎の塀の調査隊
鏡台を丁寧に拭き夢見月
池に向く木椅子に春の雪が降る
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