たなか はづき 福岡
1955 昭和三十年一月 岡山に生まれる。 |
秦夕美氏に師事。 |
平成二十四年 現代俳句協会入会。 |
平成二十六年 豈同人。 |
令和二年 遊牧同人。 |
受賞歴 | |
平成三十一年 | 第四十九回福岡市文学賞受賞 |
令和元年 | 第五十一回九州俳句賞受賞 |
令和六年 | 第三回遊牧賞受賞 |
- 句集『子音』(ふらんす堂)
冬三日月無数の羽音降つてくる
夢の世の大縄跳びをぬけられぬ
退屈な星降りてくるクリスマス
北窓を開き鳥の目してゐたり
蛍袋にげ場はここと決めておく
箱庭に星を育ててゐたりけり
つくづくひとりつくづく水草もみじかな
石を蹴る昼の銀河の真ん中に
凍蝶や水平線を抱くやうに
独楽回る宇宙にはない西東
セーター脱ぐ見知らぬ影をおくやうに
あやまちのやう人参の置かれけり
蝉の穴淋しき風の棲んでをり
月光の約束の扉を開けましょう
去年今年エッシャーの階段にゐて