下村 洋子

しもむら ようこ    千葉
昭和17年長野県生まれ
平成5年千葉カルチャー(中島玄一郎師)入会
平成13年「森」「桜水会」にて八田木枯氏に師事
平成25年「遊牧」同人
現代俳句協会会員 千葉県現代俳句協会幹事
  • 合同句集『風のかたちや』(玄の会)
  • 句集『真水のように』(本阿弥書店)
  • 共著『現代俳句を語る』(遊牧俳句会)
迂闊にも死は近くにて桃咲けり
にわたずみ春は甘噛みきつね雨
菜の花のまどろみに似て死もありぬ
尾の記憶微かにありて緑の夜
緑陰や白長須鯨見たと云う
白日傘母を聖女にしてしまう
原罪のなまなましくも空蝉は
秋黴雨こころの闇に小蟹群れ
骨透ける程ひとりなり十三夜
冬さくら死は透明にして不遜
水餅の水の濁りのみだらなる
鏡師の砥ぎだす冬の大銀河
少年の内なるカイン寒すばる
青氷柱わがうすずみの肺ふたつ
如月は兄を奪いてなおも純

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