かわもり もとつぐ 東京
1954年4月 | 大阪生まれ |
2020年8月 | 作句開始 |
2021年4月 | 「遊牧」同人 |
2021年9月 | 「門」入会 |
2023年8月 | 「遊牧」編集長 |
2024年1月 | 「門」同人 「門麗賞」受賞 |
現代俳句協会会員 |
- 句集『隠喩さみしい』(ふらんす堂)
食ひ違ふ記憶降り積む春の雪
北ひらき旗めくものにとまどへり
つかの間もデブリ眠らず春の雨
かぎろひに髭長山羊を見て祈る
まくなぎを払ひデジャブに立ち昏む
母の日のときにはカルメンマキになり
或る晴れた日の老鶯のアリアです
カナリアのきれいな梅雨に泣きました
晩夏の犀さみしき角を見せ合へり
忘れてもいい八月に付箋貼る
誦んじた詩に駅がありカンナ咲き
くちなはを殺めし午後を曳航す
ストローに輪切りレモンのあてどなく
一瞥の鬼灯エゴンシーレの目線
彼我分つ壁崩れゆく雁のころ