久野 康子

くの やすこ    千葉
  • 句集『う・た・た・か』(ふらんす堂)
  • 共著『21世紀俳句ガイダンス』(邑書林)
  • 共著『現代俳句を歩く』(遊牧俳句会)
  • 共著『現代俳句を探る』(遊牧俳句会)
  • 共著『現代俳句を語る』(遊牧俳句会)
黄水仙波打っている持ち時間
白木蓮空気うすれるほど咲いて
草ひばり指のさきざき雨の匂い
金魚玉ならべ夜汽車を通しけり
言葉は羽音葛の花山越える
死は不意に吹く寒烏風のごと
離れ小島は星座の飛地神迎え
流星になるまで鮪回游す
レノン忌の冬鳥天へ帰さねば
眠れば鳥枯野の蓋がずれている
もう何も起こらぬ窓を冬の雨
旅あそび桜あそびの人は果て
またの世も桜月夜に加わるや
桃吹いてかたちなき日のつづきけり
浅春の犀の固さを愛しめる
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